Evidence of your internship or experience

GMC登録の際に必須の書類のひとつに、Evidence of your internship or experienceがある。最近PLAB2に合格した人に書式について聞かれた。別の誰かの役にも立つかもしれないので、ここにも載せようと思う。インドやパキスタンの医師のブログを頼りに手探りで作った書類ではあるが、私はこれで無事受理されたので、困っている人はぜひ参考にしてほしい。

病院の秘書さんとやり取りをしたPDFのスクリーンショットで少し画質は悪いが、雰囲気は伝わると思う。自分の日記帳をもとに(海外渡航歴などもそうだが、まめにGoogleカレンダーにいろんな記録をつけておくと後でとても役に立つ)日付やローテートした科を記載し、日本語の臨床研修修了証を参考に書類の体裁を整えて、秘書さんにヘッダーの挿入および院長・プログラムディレクターの署名をもらうようお願いした。Signature上の黒枠には署名日、Signature横の黒枠には手書きの署名、そしてSignatureの下には院長・プログラムディレクターの名前と肩書きが記してある。

私は2016が2017にかわるところを打ち間違えていて、秘書さんに余計な迷惑をかけたので、単純作業のようではあるが細かいところまで確認するよう気をつけてほしい。

地域医療の訳語としてRural Medicineが適切なのかちょっと疑問なので適切な訳があればぜひ教えてほしい。

GMC FULL REGISTRATION

We’re pleased to welcome you to the UK medical register.

General Medical Council

ついにGMCにFull Registrationされた!

長かった・・・。経過は以前のポストに書いた通りだが、最後の最後まで大変だった。前回のポストからこれまでに起こったこと一覧は以下の通り。

  • 結局Sworn Affidavitという書類を要求されてGMCに登録されているイングランド人の恩師に作成してもらった (ふつうは要求されないのでこれを読んでいる人は心配要らないと思う)
  • Night FloatはSurgeryかMedicineかという問い合わせが研修した病院へなされた (特殊なローテーションの場合にはinternship証明書発行の段階でSurgeryかMedicineか明記しておくとこの手間が省けると思う)
  • Emergency MedicineもAnaesthesiaもICUもMedicine枠である、というネットの記事を見てしまい、acceptable pattern of internshipを満たしていない可能性が浮上して心配していた (2年前に電話で問い合わせた時はEmergency MedicineはSurgery枠と言われたんだけど)(2年のpostgraduate internship experienceがあれば内容はそんなに重要でないというエジプト人医師の経験談も読んだので、日本で初期研修をした医師ならSurgery, Medicine 各6ヶ月という指定はそんなに気にしなくていいのかも;勿論これからローテーションを組む人は万全を期して各6ヶ月回る方が良いと思うけれど)(ちなみにacceptable pattern of internshipに「公立病院で」という指定があるが、私立病院でも問題なかった。他国出身の医師でも私立病院で問題なかったという人を何人か見たので、厚労省に英語で発行してもらう初期研修修了証があれば問題ないと思われる)
  • 謎の返金についてシステムエラーだったので再度支払えと言われて返金分を再度支払った

クリスマスをPLAB2の結果待ちで気を揉んで過ごしたように、イースターもGMC Registrationの結果待ちでそわそわしながら過ごした。本当にここまで長かった・・・。私も友達は申請から2日でGMC登録完了したと言っていたので、ふつうはこんなに大変じゃない。初めに提出する書類で失敗するとこうなるので、みなさん気をつけて欲しい(特に海外勤務歴のある場合)。

私は自分が達成したことはdiscountしがちなんだけれど、これは誰もができることではないしこのために頑張ったので、素直に喜びたい。次から次へとスタートラインに立ち続ける人生で、また新たなスタートラインに立った。就活も精神的にきついと聞くので怯えているけれど、就活も学会準備も卒論もなんとかこなしたい。 Piano piano riuscirò a realizzare i miei sogni 🧡

✅PLAB1 ✅PLAB2 ✅GMC FULL Registration 💮

GMC登録手続きが思ったのの10倍大変だ

GMC登録手続き(Full Registration)が思ったより大変だ。うまく行く人は申請と同時に書類審査に進めるのだろうと思うが、こういうこともあるんだなあと参考程度に読んでほしい。

前回の記事に書いた通り、私はEPIC登録の際にFinal Medical DiplomaではなくAlternative Graduate Certificateを使ってしまったので、Final Medical Diplomaで再手続きの必要があった。その際に使った日本の翻訳業者が最低だった(役に立たない翻訳についてなんの言及も謝罪もなく追加分の返金もなし)せいでこの再手続きでさらに1ヶ月くらいかかってしまい、このままでは「PLAB2合格後3ヶ月以内に登録すれば有効期限切れのIELTSでも申請可」という時期を過ぎてしまう懸念があった。

こういう状況に陥った場合はGMCに連絡したら臨機応変に対応してもらえる、連絡が遅くなって3ヶ月を過ぎると一切の猶予なく英語力証明書再提出となる、というFacebookのコメントを見かけたのでGMCに聞いてみると、EPICレポートを待たずにメールで申請手続き開始できることが判明した。

ウェブサイトにある書類全てを揃えて提出したけれど、足りない書類・不備のある書類がいくつかあって、各方面との手続きがとても大変だった。慣れない書類を英語で用意してくださった病院事務の方々には感謝してもしきれない。以下、つまずいた点を書いてみる。

オリジナルドキュメント

ちなみに、書類の不備があると、以下のOriginal Documentを用意せよ・この用紙をプリントして用意した書類にチェックをして同封せよ、という返信が届くのだが、パンデミック以降は書類を作成した機関からGMCに直接メールされたものをOriginal Documentとみなすようで、郵送でのやりとりは要求されていないようだ。

大文字で

手書きの書類をGMCに提出するときは大抵、「大文字で黒いインクで」と指定がある。指定用紙の左上にうすく印刷された文字での注意書きなので、これから送ろうという段になってそれに気がついた私は書類一式を無駄にしてしまった。結局印刷が面倒になってタブレット上で手書きしたPDFを送ったがそれについては問題なさそうだ。

初期研修のローテーション内容

GMCが受け入れるローテーションには

  • 12ヶ月から18ヶ月の間に、少なくとも3ヶ月の内科と3ヶ月の外科ローテーション
  • 内科で6ヶ月以上、外科で6ヶ月以上、かつ18ヶ月以上継続したもの

の2種類がある。日本で初期研修を終了した人は2つ目のパタンに該当するだろう(将来イギリスで働きたい人でこれからローテーションを選ぶ人は、きちんと上記条件を満たすようなローテーションを組むよう注意してほしい)。

厚生労働省が発行してくれる初期研修修了証英訳は、終了したという証明だけでローテーション内容については保証してくれないので、ローテーション内容については初期研修先の病院に作成を依頼する必要がある。私の場合は、ネットで調べて出てくる証明書と初期研修修了証英訳とから書類の草案を作って、病院の事務の方にお願いして、院長・臨床研修プログラム長の2名からサインをもらった。

私は幸い6ヶ月以上外科系という条件も満たしていて、ローテーション内容自体は問題なかったのだが、病院から送ってもらったデータをもとに私が作った表の年度に一箇所間違いがあって、つき返されてしまった。私のミスで事務の方に大変なご迷惑をかけてしまって、それが結構ストレスだった。

過去5年間の活動記録

アルバイトをした時のことを「Locumや引越し準備」と記載してしまったために、「その病院についても詳しく記載せよ」と言われてしまった。ちょっとそれをしぶったためか、その病院からもレファレンスを用意するよう言われた。医師免許を有する状態で行った仕事については本来レファレンス不要なのだが、疑いの目を向けられてしまったのだと思う(Facebookのポストを見ていても、GMCは恣意的にレファレンスを要求できると書いている人が何人もいた)。数日だけお世話になった病院にお願いしてレファレンスを用意してもらった。事務の方がとても親切に対応してくださって、なんとかなったし、書くべき内容ではあったのだが、別に書かなくても良かったのになと事務の方の手を煩わせたことを後悔した(※本来は記載すべき事項)。普通はレファレンスを求められないので、イギリスに来る前にアルバイトをしているような人は、各病院の名前と勤務日を控えておくと記載作業が円滑で良いと思う(※非医療系のアルバイトやインターンシップではレファレンスをもらう義務があるので注意)。

卒業試験合格日

私の母校が用意した最終試験合格日を証明する手紙、という謎の書類を要求されて、これもすごいストレスだった。日本には卒業証書と医師免許しかないこと、医師免許は医学部ではなく厚生労働省の管轄であること、日本では各医学部の最終試験合格日は重要ではなくそれの証明は医学部で発行してもらえないこと、などを、医学部からの返信を引用しつつメール3通・電話2件に渡って説明した。頑なに書類を要求していたGMCも、メール3通目・電話2件目で「関係者で協議する」と言ったのち、結局それを必要書類から撤回してくれた。今後もこれを要求される日本の医学部卒業者がいるかもしれないが、頑張って説明してほしい。ちなみに医学部からの返信を翻訳するのにはDeepLが大活躍だった。

EPIC

やっと登録できてReport Sentの状態になったのに、GMC側からはレポートが届いていないと言われてしまった。平成と年号の件で電話した時に担当者の対応で嫌な思いをしたので全然乗り気ではなかったが、EPICに電話せざるを得なかった(今回の色々な手続きを通じて、電話が手っ取り早く解決につながるということに気がついた)。どうせ解決しないだろうと思っていて、そこは期待通りだったのだが、今回は担当者が親切だったのでよかった。もう一度GMCに確認して、届いてないと言われたらそのメールを転送せよ、そこで初めて更なるステップを踏む、と言われたので、その旨をGMCにメールした。今は返事を待っているところだ。

まとめ

GMC登録は思わぬところで様々な手続きが発生するし、これまで関わってきた組織の事務の人々に大変な迷惑をかける。

まだ手続きが終わってないのでまたどこかで足を掬われて、結局Full Registrationできない、なんてことになるかもしれないととても心配している。

GMC Full Registrationに必要なECFMG EPIC登録(失敗の話):2月24日追記

EPICに手間取っていて、焦っている。そもそも1年前に登録完了していたはずなのだが、実は提出した書類がFinal Medical DiplomaではなくAlternative Graduation Documentだったので、GMCでは使えないと判明した。

私の大学は、英語の卒業証明書を発行している。1回目にEPIC登録した時には、日本語の学位記ではなくこの英語の卒業証明書を提出してしまったのだった。

Credential cannot be sent for verification (Reason: This document cannot be sent for verification. The document you uploaded is not a Final Medical Diploma; this credential is an Alternate Graduation Document. To have your Final Medical Diploma verified, please upload the official diploma issued by your medical school or university after you have completed all requirements for and been awarded your medical degree. If you would like to have this document verified, please upload it as an Alternate Graduation Document.

こういうコメントが返ってきたのだが、まさか日本語の学位記の提出を求められているとは思わず、’Alternative Graduation Document’として英語の卒業証明書を提出してしまった(今見返すと明らかに日本語の正式なものを送れと言っているのだけど当時はそう思わなかった…)。

GMCに登録する段階になって初めて、1年前に登録した書類ではだめだと気がついて、実家の母に頼んで学位記をPDFで送ってもらった。学位記がそんなに重要だと思ってなかったので紛失してなくて本当によかった。日本語の学位記と大学発行の英語の卒業証明書で問題なく受理されるだろうと思っていたら、提出から5日後にこんな返事が返ってきた:

Credential cannot be sent for verification (Reason: This document cannot be sent for verification. The translation you submitted is not word-for-word; specifically, the translation submitted is not of the original language credential submitted. Please obtain a word-for-word translation of your credential and resubmit.

逐語訳が必要!がっかりしながらGoogle検索して、最上位の会社名をクリックすると、なんと卒業証書と卒業証明書の違いを解説してくれていて、ECFMGにも言及していて、事情がわかっていそうな会社だった。ここに【特急】で翻訳を依頼した。特急料金+PDF納品+現物は実家に送付、で9900円だった。迅速に対応してもらえてよかった。

先ほどEPICに書類提出して、5日以内にEPICの決定が下されるはずなのだが(rejectまたはverificationのため母校に問い合わせ)、少し懸念しているのが、翻訳書類の学位がBachelor of Medicineとされているところだ。母校発行の英文卒業証明書にはDoctor of Medicineと書いてあるが、翻訳会社のものはBachelor of Medicineとなっている。Facebookの情報交換グループにカザフスタン出身の医師がDoctor of MedicineではなくBachelor of Medicineなので書類審査で落ちた、と書いていたこともあって、私の書類も同じ経過を辿るのではないかと結構心配している。

少し話が逸れるが、学位について調べていてDoctor of Medicineは厳密には正しくないという記事を見かけた。記事中に出てくるMBBS (Bchelor of Medicine, Bachelor of Surgery)、確かにインド出身の医師が使っているのをよく見かけるが、翻訳会社発行の学位は Bachelor of Medicine のみで ‘Surgery’のところがない。英語で調べても、MBBCh, BMBS, MB BChir, BM BChなど「同等」とされる学位名が色々出てくるものの、そこに Bachelor of Medicineの文字がない。Igakushi/ Gakushi(Igaku) の翻訳が Bachelor of Medicineということで、日本ではこうなのだ、と英語圏できちんと認められているのだろうか?ともあれ私の経歴でメールの署名にMDと書くのは間違いだと判明したので、今後はMBにしようと思う。

手続きが煩雑で(私が間抜けなのが元凶なのだけど)、規定期間内に登録を終えられず、IELTSを再受験しなければならないかもしれないと気を揉んでいる。EPICからの決定が下されたらまた追記しようと思う。

【2月24日追記+会社名を伏せました】

EPICの翻訳は Straker に依頼しましょう

米国の祝日を挟んで予想より1日遅れて6日(5営業日)で結果が返ってきた。

学位の件は大丈夫だったのだが、なんと、こんな理由でリジェクトされた↓(誕生日だけ変更)

The translation you submitted is not word-for-word; specifically, the date 4/1/28 appears on the translation as January 28, 1992. Also, the date 28/3/10 appears on the translation as March 10, 2016.

平成4年1月28日の数字だけを4/1/28と取り出して理解するなんて、日本語を理解している人のやることとは思えないが、電話をするとイラついた声のスタッフは「専門家がチェックしたのだから間違いない」「正しい翻訳を提出しろ」の一点張り(私も相当イラついていたので、お互いにお互いを刺激しあう悪循環電話だった)。

ちなみにリジェクトのメールが届いたもののウェブサイトにアクセスできず理由がわからないので困っている(「昨日までやっていたメンテナンスの余波だろうか、いつ復旧するのか」)という質問への応答も、ChromeもSafariも推奨してないという成り立たない会話で本当に腹立たしかった。

一旦電話を切ったがどうしても納得がいかず、再度電話して年号について説明した。そしたら別のスタッフが上司に掛け合って、こんな返事が返ってきた↓

As you note, the official calendar used in Japan is the Japanese Imperial year calendar, however your English translation you provided does not make reference to this original (Japanese Imperial) calendar and that it corresponds to the converted dates present in the entire translation.

For a translation to be acceptable the translator must refer to this calendar at the start of the translation.

ちなみにこのスタッフも私が困ってるのを鼻で笑う感じで、ECFMG EPICのコールサービスはGMCのそれとは大違いだなと思った。GMC大好き。

初めは元号を理解しないECFMGに腹が立っていたが、次第に日本の翻訳会社に腹が立ち始めた。ECFMGへ登録する医師向けに学位記を翻訳をしています!という営業をしている会社が作った翻訳なのに、こういう基本的っぽいことが押さえられてないというのが信じられない。

問い合わせの返信におすすめの翻訳会社への言及があったので、日本の会社に再依頼する方が少し安上がりだったけれど、またリジェクトになるのが嫌なのでおすすめの会社 Straker に依頼することにした(EPICのQ&Aを確認するとそこにお勧めとしてこれが表示されていたが、理不尽な基準を設けているのだからその点を強調してもっと大々的にこの会社へ誘導して欲しいと思う。)

こちらの会社はQuote依頼時にこんなことを書いていた:

Thank you for requesting a quote for a USA Certified translation of your document(s) from Japanese to English US. If you would like us to proceed, simply pay using the order now button below and we will dispatch the job on receipt of the order. 

このUSA Certifiedというところがポイントなのかもしれない。この会社はQuoteのメールからORDER NOWに進むと、名前や住所に加えて、

Dates mentioned in the document(s):

If your document contains dates using a non-Gregorian calendar, please provide the dates using the Gregorian calendar.

として日付を聞いてきたので、USA Certifiedの翻訳ではnon-Gregorian calenderについて必ず言及する決まりになっているのかもしれない(ちょっと調べたらカナダの会社もnon-Gregorian calenderに言及していたので、北米ではそういう決まりなのかも)。

最終的には、Quoteにあった£54(翻訳+税)にVAT 20%かかったが、最初の日本の会社よりやや安いので、初めからこの会社にしておけばよかったと大後悔した。私が間抜けなのが悪いのだと自責の念が強まっていたけれど、似たような経験をしている人がいて、ちょっと安心した。

この投稿を読んだ人が広告に惑わされないで Straker に直接依頼しますように。会社名は伏せるけれど、最初に依頼をした日本の会社を結構信頼していたので、お金と時間を無駄にしたことが悲しい。あの会社を挟んで失った10日間が今の私には結構大きい、間に合わなくてまたIELTS受けることになったら嫌だなあ。

GMC登録費用

PLAB2に合格したので一刻も早くGMCに登録しなければと色々な書類を集め始めた。GMC登録料についてこれまで気にしたことがなかったのだけれど、卒後5年で費用が大きく変わるらしい。例えば2021年4月1日までの申し込みは、卒後5年以内なら£157、卒後5年以降なら£408と大きく開きがある。無収入なら50%off(つまり£204)などIncome Discountの制度もあるようだけれど、卒後5年以内なら自動的に割引されるので手間が少ない。

それから、知らなかったけれど、GMCのRegisterに残るためには毎年一定額を払い続けなければならないらしい。たしか「昔Registerに載っていたけれど今は載っていない人」向けのGMC再登録に関するページへのリンクを見たことがあったように思うけれど、こういう理由だったんだな。